― 支援の「ある・ない」を確かめ、制度の狭間に届く地図へ ―
2026年7月16日(木)、はなやぎの里にて「令和8年度 第2回 ライフサポート部会」を開催しました。
今回の部会では、前回のネットワーク会議での意見をもとに、地域資源を整理・可視化する「Q-SACCS(キューサックス)」の記入シートを見直しました。その作業の中で何度も立ち返ったのは、支援を「たくさん並べる」ことではなく、その「つながりを確かめる」ことでした。
なお冒頭では、今年度の全体研修を「精神疾患の理解」をテーマに進めていることも共有されました。
◆ 支援を並べることから、暮らしのつながりを描くことへ ◆
シートには、地域包括支援センター、配食サービス、移動支援、家計相談、地域生活支援拠点事業など、暮らしに関わる資源が並びます。協議では、「誰が利用できるのか」「どの年代に位置づくのか」「次の支援へどう引き継がれるのか」を丁寧に確認しました。
大切なのは、空欄を無理に埋めることではなく、支援がないのであれば、「ない」と分かる形にすること。足りない部分が見える形になってはじめて、「では、どうするか」と地域で考え始めることができます。
◆ 見えてきた、制度と制度の「狭間」 ◆
特に話が深まったのは、支援と支援のつなぎ目でした。たとえば、高校卒業を迎える18歳前後。学校という身近な相談先を離れたあと、相談支援サービスを利用していない人は、困りごとがあっても次の相談先につながりにくいことがあります。障がい福祉サービスを利用するほどではないけれど手助けが必要な時も、制度の境目で支援が途切れてしまうことがあります。
協議は、気軽に立ち寄れる居場所や、障がいのある子どもの「きょうだい」への支援、年齢や分野を問わず困りごとを相談できる場の必要性へと広がっていきました。「まだ相談するほどでは」と一人で抱え込まずに、困ったと感じたその時点で誰かにつながれること。そのための入口を地域にどうつくるかが問われています。
◆「困ったらここを開く」――支援を“届く情報”へ ◆
地域には、すでにあるのに十分に知られていない支援もあります。サロンへの送迎に無償で借りられる「いきいき広川号」や、高齢者・障がいのある方・ひとり親世帯などを支える社会福祉協議会の「クラサポ」。こうした取組も、知られていなければ利用にはつながりません。
そこで、「困ったらここを開く」という入口から、簡単な質問で相談先が分かるフローチャートや、広川町公式LINEとAIを活用した案内の仕組みについても、アイデアが出ました。支援の地図は、作って終わりではありません。必要な人がたどり着けてこそ、初めて役に立つものになります。
◆ 町の「近さ」を、支え合う力に ◆
「広川町は町の規模だからこそ、福祉課へ行けば相談先につながりやすい。これは強みではないか」。そんな言葉もありました。顔の見える距離だからこそ、一人の声を受け止め、次の人へつなぐことができます。
Q-SACCSで赤く示される不足部分は、足りないものを表すだけではなく、これから地域で一緒に考えていく場所を教えてくれる印でもあります。
ある支援は、もっと見つけやすく。
知られていない支援は、必要な人へ届くように。
そして、まだない支援は、みんなで考えていく。
その積み重ねが、年齢や生活の変化があっても、安心して暮らし続けられる広川町の土台になっていきます。


◆ 次回に向けて ◆
次回は、2026年11月27日(金)の第2回ネットワーク会議に合わせ、3部会合同で開催する予定です。子ども支援部会・就労支援ネットワーク部会の内容と合わせ、広川町として1枚のQ-SACCSシートへつなげていきます。三つの部会の地図が一枚に重なっていく――その日が、今から楽しみです。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
シエルでは今後も、現場の声を大切にしながら、困った時に支援へつながれる地域づくりを進めてまいります。
日々に寄り添い、想いをつなぎ、地域とともに。
できる時に、できることを、ひとつずつ。